シンガポールで自宅出産と育児のあれこれ

日本で3人(うち2人は水中出産)シンガポールで1人自宅出産した記録と日々の子育ての色々を綴ります。

自宅出産をしたいと思ったら③

めでたくパートナーが同意してくれれば良いのですが、反対されたらどうするか。

両親学級でよくあったのは、「いやいや病院で産んでくれ」というパートナーに、どうして自宅出産がいいのか懇々、切々と自分の思いを語りつくし、その熱意に押されて納得してもらった、という話でした。一方で(当然)その場にはいないのですが、同意が得られず病院で産むことにしたという方もいました。

 

産むのは自分(女性)なのだから、どうしても自宅で産みたいという思いがあるなら、ちゃんとその思いをパートナーに伝えて、納得してもらって、希望を叶えることが理想的です。ただ、「自宅出産」ということにこだわりすぎて本当に大事なことを見失ってはいないかと自分に問うことも同じくらい大事です。

 

話が逸れますが「マクロビ離婚」って聞いたことありますか。

主に女性の方がマクロビオティックに(間違った形で)傾倒しすぎて、男性がついていけなくなり(女性はついてこない男性がおかしいとさえ思っている)離婚に至る、という嘘のような本当の話です。

 

離婚の理由が本当に「マクロビ」だけならそんな勿体無いことはないと思います。世界には夫婦で宗教が違うことだってあるのに、「マクロビ」だけでせっかくのパートナーを失うだなんてなんと勿体無い。しかし原因の多くはおそらく「マクロビ」を取り入れることによって表面化した積年の問題であり、それが埋められなくなった、ということにあるのかな、と思います。

 

同じように「自宅出産」をめぐっての話し合いで、不必要にいがみ合う必要はないと思います。確かに自分が産む主体なのだから自分の理想を叶えたい。でも、パートナーは生まれてくる赤ちゃんのお父さんでもあるわけです。どんな場所でもどんな形でも、「赤ちゃんを祝福して迎え入れてあげること」以上に大切なことはありません。パートナーだって赤ちゃんを迎え入れるのに最適の方法を考えているということを忘れてはいけません。「自宅出産でなければ理想の出産にならない」と思っているのだとしたら、その考え方は間違っているし、それがいつか自分の首を絞めることになります。

 

きっと、赤ちゃんを迎え入れるという大事なイベントによってパートナーシップが試されているのだと思います。だとすれば、意見の食い違いはより良いパートナーシップへの試金石です。赤ちゃんを迎え入れることが、本当に大事なことを教えてくれているのだなぁ、とひとり、またひとりと産むたび実感するのでした。

 

助産院ってどうなのよ、というパートナーにオススメの一冊です。

 

分娩台よ、さようなら―あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい

分娩台よ、さようなら―あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい

 

 

(再掲)